寛永十年。

駿府城で徳川忠長が自刃したことから、すべては始まった。

江戸に暮らす料理茶屋の娘は、ある日、偽の姫として、花嫁行列を演じることとなる。

駿府城までの東海道の旅。
困難を乗り越えていく中、護衛たちとの間にも絆が芽生えていく。

しかし、花嫁行列の裏にはもうひとつの思惑が隠されていた。
天下五剣が一振り「数珠丸」を密かに運ぶこと。

知らずそれを手助けした一行は、
無事に江戸に戻った後も不思議な縁で結ばれることになる。

天下五剣を授かる江戸城御前試合を前に活気づく江戸の町。

今から語るのは、そこで彼らが再び相まみえることから始まる、数多の物語。

そして、彼らが生きてきた証である、
語られざる物語。

夜ごと語って、綴りましょう。
誰もが忘れるその前に——


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