乙女たちの心は重なりあって輝く。 強く、優しく、しろがねのように。
秋篠市、銀古美町(いぶしちょう)。 その町外れの小山の上にある 銀神社(しろがねじんじゃ)。
そこの宮司を務める家系の久川家に、ふたりの少女……もとい、ひとりの少女とひとりの男の娘が暮らしていた。
少女の名前は 麻嶺夕希 (あさみね ゆき)。
さっぱりした性格と行動力で、秋篠中央学園 女子部において、学生たちから熱烈に慕われる人気者。
男の娘の名前は 灰羽翼 (はいはね つばさ)。
彼女(?)もまた、見た目の可愛らしさと女性そのものの言動から、特例で女子だけの学園に通わせてもらえていた。
夕希と翼は子供の頃から身寄りがなく施設で育ち、いつも一緒に行動してきた。
同じ家に引き取られ、男女ながら同室で寝起きし、日々を明るく楽しく、時々ちょっぴり道を踏み外すような遊びもして過ごしていた。
翼は夕希に一途な想いを向け続けているが、ふたりは友達以上でこそあれ、それ以上の関係にはならずにいた。

そんな微妙な距離感のままで迎えた、学園に入って2回目の春のこと。
ある日、ふたりは学園からの帰り道で、空腹で行き倒れていた巫女姿の少女・白銀更紗 (しろがね さらさ) を助ける。
にわかには信じがたいが、更紗は本物の “退魔師” で、“魔王” と呼ばれる強大な妖魔を追ってやって来たのだと言う。
学園に潜んでいる可能性が高い魔王を見つけて打倒するため、更紗はしばらくの間、久川家に居候することになる。
退屈な日々に変化を求めていた夕希は、自分の期待していた通りに大きな変化が訪れたと感じ、更紗を全面的に協力することにした。
もちろん夕希がそうなら、翼も気持ちは同じだった。
しかし学園には魔王以外にも強力な妖魔に取り憑かれた学生がいて、その中には夕希の友人も含まれていて……
更紗は彼女たちを助けるため、夕希に力を借りたいと言い出す。
なぜ夕希かというと、夕希は女の子に慕われる女の子であり……美少女が大好き。
そして人には言えないような、ちょっとエッチな特殊能力を持っているからなのだった。


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