☆冒頭あらすじ

  ある晴れた日に家の外で黒猫を拾った。

 名前がないのは困るから、「くらやみ」と名付けた。

 澄んだ空気の中、くらやみはぽつんと座り、僕の方を見上げている。

 雪が今にも降りそうで、随分と寒い日だったように思う。石造りの小さな町を馬車が通りすぎ

カタカタと車輪の音がしていた。暖炉に薪を入れて火を起こす。

 工房の方も見てこないと、そう思って外に出たときに、そいつはのどをゴロゴロと鳴らし僕の方へと

近づき、何かを言いたそうだ。

「よしよし」

 そう言って、のどをなぜる。 嬉しいのだろうか? 青いろの眼が僕を見据え、ひげを震わせながら

鳴き声を上げた。

「Ra!」

「ラ!?!」

 思わず驚いて、変な声がでた。 いったい今なんて鳴いた?


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