葛木光明(かつらぎ みつあき)は俳優を目指す青年。
ある時、知り合いの演出家・水鏡京香(みかがみ きょうか)に誘われて、劇団『バックセット』の一員となるのだった。
変人として有名な水鏡だが、劇団には様々な人材が集まり、だが、やはり折り合いが上手くいかずに次々と団員が辞めていく。
「組織をまとめるのは難しい。」
水鏡は淡々とそう言って、再び団員を集める。しかし、むろん今度はそうそう集まらない。
劇団はムリだとしても、公演だけはしたいと思う光明は仕方なく自らも動き、様々な人材に声をかけていく。
『表現者を求む』
我こそは役者だと思えばそれは役者。
声優、アイドル、ダンサー、素人まで、とりあえず人は集まった。劇団バックセットではなく、”公演団体”バックセットとしてだが。
そして、あまりにもバラバラな面子を前にして水鏡は言う。
「光明、君にキャストのリーダーをやってもらいたい。舞台監督とまではいかないが、まあ、まとめ役だ」
とんでもないことを任されて唖然となる光明だが、悪戦苦闘しながら、なんとか面子をまとめていくのだった。


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